■ 電脳魔女の独言55 戦勝祈願 2012.10.31

 戦の勝利を願って神仏に加護を祈るのは昔から我国の伝統のひとつ
となっている。今でも選挙前になると、各候補者が戦勝祈願をしたと
いうのがニュースになるくらいだ。戦の神といえばギリシャでは、軍
神マルスと勝利の女神アテネだけど、ギリシャの候補者が神殿に参っ
たという話は聞いた事がない。
我国でポピュラーなのは何といっても八幡大菩薩。戦国時代には上杉
謙信が毘沙門天を、信玄の軍師山本勘助は摩利支天を信仰し、伊達政
宗は幼少の頃不動明王の前で「武士の子と生まれたからには梵天丸も
かくありたい」と祈ったとか。
 時代を遡って、弓矢の道もさりながら詩絃の名手と世に謳われた平家
の経正。帝より青山と銘のある琵琶を拝領している。
その彼が戦勝を願って竹生島に詣でた時、宮司から請われて琵琶を弾
じると、その音色に感じ入った神が着物の袖に白龍となって現れたと
いう伝説がある。これで勝利は疑いなしと喜んだ平家のご一行様。

 でもね、でもね、竹生島の神仏って弁才天でしょ。
 経正殿、どーこかピントがずれてない?



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